【マネジメント】リーダーの人間性・誠実性

組織はそのトップ次第で組織のパフォーマンスが変わってきます。特に変革をしたい場合。
毎年ルーティン業務を進めている組織ではトップの影響はほとんどありません。DXなど業務効率化程度です。
特段何もしなくても問題は発生しません。
しかし明確な変化が求められていたり、新価値創造を求められている組織においては、そのトップが組織パフォーマンスに相当の影響を与えます。
そのような組織のパフォーマンスはトップの適切、かつ人間として正しいビジョンと戦略も必要ですが、長期的な取り組みとなりますので組織員ひとり一人の能力発揮度合いが鍵となります。
さて組織員ひとり一人に力を発揮してもらうにはどうすればよいでしょうか。1on1では不十分です。
一つの真実として、信頼できない(人間性や誠実性に問題がある)トップが熱くビジョンや戦略を提示し語っても、部下の心には全く響かないということがあります。トップの自己利益・昇進のために語っているようにしか受け止めてもらえません。
勿論、事実として部下に昇進を見返りに提供する、「人参」というやり方もありますが、これは派閥づくりにつながり会社全体ではコンフリクト、内紛の種になります。会社全体としては健全ではなく、このようなことは創業者は望みません。
また「人参」は、社会課題解決をしたい、社内起業家として先頭に立って推進したい、という希少なイノベーター人材には響きません。
組織のトップとして成果を真っ当に挙げたければ、心ある人間の真実を理解し、日頃から自身の心を綺麗にし、自身の心の鍛錬を意識する必要があります。
威圧や権力行使のマネジメントでは短期的にせいぜい20%増しの成果しか出せません。それどころか最近は人手不足で仕事は幾らでもありますから、優秀な部下が真っ先に去っていき、組織能力は低下の一途を辿ることになります。これは組織トップとしては失格なのです。
部下に舐められてはいけません(そのような場合は合法的に厳しい対処が必要)が、信頼されないということも組織マネジメントでは大きなマイナスとなるのです。
舐められたくないとパワハラをしても信頼は大きく低下しますから、組織マネジメントとしては明らかに失敗手法なのです。